七色の黒 partⅠ

 

今いくつかの絵と共に50号(長辺が117㎝くらい)の絵を描いていて、
順光線で見るとこんな風に見える。

何年も前からこの見え方を作っているけれど、
それにはきっかけがある。

今から15年くらい前、
大学の研修旅行で訪れた京都の寺(複数だったから名前は忘れた)の襖絵を
庭から見た時、背景に貼られた箔が反射して真っ黒に沈んだ絵を浮かび上がらせるという
忘れがたい場面に出くわした。
昔は電灯なんか当然なく、ろうそくの明かりで見ていたであろう襖絵を、
昼間全ての襖を開け放ち庭から射す外光で見せることも考えた絵師は素晴らしいエンターテイナー
だったと感服した。
そして、絵自体が生活の一部として必要なものであったからこそ、部屋の中だけでなく庭からも
見せるという発想は信じられないくらい絵画の世界を広げてくれた。

その経験から、いつか自分の描く絵にもそういった要素を取り込めないかと考えていた。
そして常に、現代の生活の中に必要な絵を描きたいと思っているわけだけれど・・・
ある偶然から、とても美しいものに出会ってしまった。

PARTⅡに続く

 

 

七色の黒 partⅡ

その日も描きかけの絵を窓際に立てかけて別の絵を描いていた。
朝その窓際のカーテンを開けてまた絵を立てかけ、下がって振り向いた瞬間声を上げてしまった「おいおいマジかよっ」(笑)

絵の後ろから射す窓の外光に映し出されたのは真っ黒だったはずの絵。
わはは、虹色だ!
美術の窓3月号で特集された通り、色を作る時にはかなりの数の色を重ねていくのだけれど、
それを表面からうかがい知るのはほんのわずかな色味の差でしかないと思っていた。

絵は前から光を当てて見るもの と思われているけれど、
裏側からの光で見るのもありなんじゃないかと思っていて、イタリアに住んでいたときにも薄い生地に
白でシルエットを描いて窓や路地に貼って両側から見るという試みをしていたんだ。

古来日本では、外光を取り入れたり遮ったりという機能を備えた襖や障子が発明され、
そこに絵を施していたりもしたわけだから、必然性があれば両面から見る絵画というのもアリかもしれない。
ちなみに、虹色というと 七色 言われているけれど、どうも国や文化によっては異なった解釈があるらしい。

以下虹についての解説(Wikipediaより抜粋)

虹の色の数は現在の日本では一般的に七色(赤、橙、黄、緑、青、藍、紫)と言われるが、地域や民族・時代により大きく異なる。日本では古くは五色、沖縄地方では二色(赤、黒または赤、青)とされていた。なお現代でもかつての沖縄のように明、暗の2色として捉える民族は多い。

まぁ兎に角 外見と内面は表裏一体 であるという誰でも知っているけれどもなかなかつかみ切れない
ことを深く掘り下げ 自分の表現 として絵にするきっかけを見つけちまったぜという話

この記事を書いている最中に地震がきた・・・

 

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