忘れないこと

先月の岡山での展示の帰り、帰路に着く車窓から見えた景色は
いろんな思いを呼び起こす場所でした。
ここを通ると思い出す事がある。
今から13、4年前、この雑居ビルに入っている居酒屋のキッチンでアルバイトをしていました。
当時は展示会の予定もなく、バイト代を費やしてコンペに出しては落選、
時々入選みたいな事を繰り返していました。
アルバイトの終わりは深夜、ラスト業務と呼ばれる掃除とごみ捨てがあり、
このビルの裏側にビルの全てのゴミを集めるコンテナがあり、
そこへエレベーターで山のようなゴミを持っていきコンテナに投げ入れながら
心の中で毒づいていました。
「いつまでこんなことやってんだ」
「いつか必ず絵で食えるようになってやる」
「やって来た事は間違っていない」
「今日も乗り切ったなぁ」等々
個展に呼ばれ会場からの帰りの新幹線の窓からその場所が見える度にそんな記憶が甦り、
なんかグッとくるのです。
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そういえば、
ある日のラスト業務時に店長と料理長が一緒に掃除しながら
『お前真面目にやるなら面倒みてやるぞ』って言ってくれて
『ありがとうございます、でもすみません。おれ絵描きになりたいんで』
って断ったけど、
ボクシングジムの会長とトレーナーも同じこと言ってくれたけど、
おれにそんなこと言ってくれる人がどれだけいるんだろう
と思って嬉しかったです。

“忘れないこと” への1件のフィードバック

  1. 深山陽子 より:

    様々な試練をくぐりぬけ、様々な人と関わり、認められ、目標の絵描きの人生を進められた事は、素晴らしいことです。試験を受けて合格してなれる職業とはちがいますから、成功までは大変だったと思います。絵を認めてくれた人々や好きになってくれる人が増えることを祈ります。

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