Performance

 

絵描きは食うものも着るものも構わず絵具を買い 各国を放浪しながら絵筆を走らせ しまいには病気になって見知らぬ土地で野たれ死ぬ

という構図が出来上がったのはいつのことだろうか
敗戦後食うものもなく布は材料として売ったほうがお金になる時代に誰に頼まれもしないのに絵を描き
日本画なんかは絹に描いていたもんだからしまいには絵を洗い落として着物の布地として売って食いつないだ・・・
とか
わが子が栄養失調で死んでゆく顔をみながら無意識に筆をとり
その様を描いている自分に驚いた・・・
とか
その類のお話はそれこそ絵描きの数だけあって
しかしそうまでして絵を描く理由はどこにあるのか とよく考えたりする
そして今 戦争も知らない 死ぬほど食うものがないわけもなく 暴動やテロが毎日起こる情勢でもない 時代を生き

それでも色々な状況を乗り越える局面に一体何を原動力に物をつくるのか
ということも日々考える
20代のころなんて 何も起こらない ことを身体がもてあまし
無限の可能性 じみたぬるま湯のなかで 現実の可能性を理解したいがために体力と精神力の限界に挑んでみたりしていたっけな

ある雑誌に いいかげんスイーツなんてやめないか という様な事を動物本能的観点から書いている方があり 納得した
スポーツの世界でも糖分は即効性のエネルギーになることは知られているけれど
そもそも人の体にとって糖分摂取はそれほど頻繁に必要なわけではなく(特にミネラルなんかも一切精製されちゃっている白糖なんかもってのほかだと) 減量を必要とするアスリートは内臓や筋肉内に蓄積されているグリコーゲンを使い切るところまで使ったのち 糖分を摂取して爆発的な力を発揮する
というのも一応体験したし

動物はいつ最高のパフォーマンスを発揮するのかといえば
狩りをする時 ということは空腹の時である と言われれば納得してしまう
本当は 腹がいっぱいじゃ戦はできぬ のではないのかねぇ

どうしたら最高のパフォーマンスで最高の絵が描けるんだろうか
病気になっちゃぁいけないけれど
ある程度機嫌が悪くてお腹がすいていたほうがいい とおもう



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