絵なのに写真みたい・・・という褒め言葉(?)があるけれど、
それを リアル だとは思えない。
リアリズムってのは、ひとつのカテゴリーの名称だってことも、その時代の表現
だってことももちろん解ってはいるし、リアリズムとカテゴライズされている
絵描きの皆が 写真みたい を目指している訳ではないだろうとは思うけれど。
絵は目だけで観るものではないと思っている。(触っちゃダメダヨ)
それは音は耳だけで聴くものじゃないのと同じ。
バランスのとれた大音量の中に立つと波動が伝わってくるし、
プレイヤーの一挙手一投足、表情までもが音と連動していて、
オーディエンスがそこへ向かって楽しい!と全身で表現する。
とか、
アンプラグドの小さな楽器を目の前で弾いているのに、
音はホール全体から響きながら、耳の中で鳴っていて、
ホールの椅子にあるはずの身体は浮いている気がする。
とか、
そういう体感があってこそリアルだと感じるんだと思う。
絵はどうすりゃいいんだろう。
風が吹いているように、とか、
その匂いが漂って来る、とか
手触りと温度が伝わる、とか
目には見えていないけれど確かにそこに在るという存在感があってこそのリアルを
どうやったら描き出せるのかな。