これまでの中でもトップレベルのペースでの制作が続いたが、
久しぶりにゆっくりと考えを整理する時間を持てたこの2、3日。
2008年の日動画廊での初個展が実質の画壇デビューとなる訳だけれども
そのきっかけとなった2004年の昭和会よりも数年前、
福井の美浜美術展というコンペに出品し優秀賞を頂いた。
当時の審査員の先生から受賞者へのコメントとして
「技術偏重の仕事が気になる、もう少し優しさを込められれば」
とのコメントを頂いた。
当時は自身の生き方に優しさなど求めてはいなかったのでピンと来なかった。
20年程の歳月を経て私の絵の批評に 優しさ や 愛情深い と言う
表現が出てきたのを目にし少し驚き、暫くして納得。
心身を鍛え、居場所を求めて彷徨いながらようやく辿り着いた場所で
この先を見据えている。
個展の会場にいる時は自作を前に「どうすればもっと良い絵が描けるか」
ということしか考えていない。
明日から、もしかしたら10数年後に辿り着くことになる
未来に向けての日々が始まる。