念力

 

大きな絵の下塗りを昨日からしており
15層くらい塗り重ね・・・物のない しかし確かに景色の
空気が見えますように 光が射しますように とお願いしながら(笑)

時々耳にする
利き腕で描くと線が巧すぎるから 敢えて利き腕でない方で描いたりすると味わいがでて・・・

バカを言っちゃぁいけねぇ   と思う

巧すぎるなんて言うのは 鍛練 が足りないだけで
見える以上の線が引ける なんてのは自慢にもならねぇ   と思う
少なくとも プロ のいうことじゃぁない   と思う

自分の見た線を描く
巧かろうが拙かろうが
それが本物   と思う

すべては頭の中の独り言
言うことが過激になってくるときは 追い込まれているとき
わかり易い・・・(笑)

見えるもの 見える場所

 

先日 用があって往復300kmの道のりを 新しい相棒CB400SSで走った
あるところを境に風の匂いと温度が変わり
あるスピードを境に見える景色が変わる
そうやって風景は奥行を増してゆくから
見たいもの は どこへ行けば見えるのか

チャンピオンを目指す友人が16勝目を挙げた
彼は現在日本フェザー級2位

同じ日
別の友人はボクサー人生のラストファイトを6勝目で飾った
生涯戦績14戦 6勝2ko7敗1分け

見えるものは違うかもしれない
けれど
重さは似ているに違いない

さて おれはどこへ向かい 何を見るか

通過点

 

先日 カチンと来た事がアリ
思い出す・・・
ある偉い先生のお言葉
「お人好しじゃぁ俺の様にはなれないな」

20代のころは 負けて学ぶ なんて嫌だった
今も嫌だけれど 耐えなければ続かない から やる

代わり なんかありはしない
だから一言
キャンセルが通るなら今後一切オーダーは受けない
相手が誰であっても
自分の中の一線は譲らないこと

その姿勢が意味のあるものを生む

そう思うから
こんなことも目標への通過点に過ぎない

メッセージ

 

いつの頃からだろうか
作家の描いた絵を観る時
描く時の距離に立ち その絵描きさんの筆跡を追いかけてみる
どこから描き始め どこで終わったか
ここはパターンで描いているナ・・・とかここはちょっと手こずって勝負しているナ
とか このタッチはすごいナ とか
大げさに言えば その絵が出来た時間 を体験できる・・・気がする

かつてある美術館で 印象派の巨匠 と呼ばれるクロード・モネの睡蓮の大作(2mx6m)
をそうやって観てみた
絵の具の厚み タッチの向き 全体の構成 タイミング 色使い・・・どれをとっても 頑張ってはいるけれど驚くことがなく
おかしいな・・・?と思って制作年を見ると
86歳で亡くなる間際に仕上げた絵だった
80歳を超えて尚30歳に満たない元気いっぱいの若造に「頑張っている」と思わせる6m級の絵を描けるのは やっぱりスーパーヒーロー だった

綺麗なことより 巧いことより 流行ることよりも
その人にしか描けない ものを描いた時にこそ価値がある

何を伝えられるか

描くこと

 

描こうと思って描くもの
描こうと思って描き しかし届かないもの
そんなレベルとは全く別のところから出てくるもの

思うように描くことよりも
創る目的 を生み出さなければいけない

何を描くのか

どう描くのか

何故描くのか

好きだから・・・程度のレベルでは続けられない

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