Parisにいた5

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8月20日〜9月20日までの間に書いたメモから。

この1カ月間、
例えば日本では台風や地震でダメージを受けた。
9.11から17年経って地下鉄1番線のコートランド・ストリート駅が再開、
アフガンでは自爆テロが起こり、
いつでも犯罪者は逃げ回り、
歴史的遺産を素人が修復(破壊?)し、
人種差別主義を悔い改めた男の映画が公開され、
信号無視で路面電車に轢かれたり、酒を飲んで事故を起こしたり、
アスリートが快挙を成し遂げたり、
舞台を降りたり、復活の舞台を勝利で飾ったり、
子供たちは芝生の上を泣いたり笑ったりしながら走り回り、
数年ぶりに会うやつや初めて会うやつとハグしたり話をしたり、
人の良心に触れ嬉しくなったり誰かに礼を言われたり、
飯が旨いとか不味いとか、好きだとか嫌いだとか暑いとか寒いとか、、
相変わらずモメているやつらはモメたままだったり、
命を終える者あり、新しい命を迎える者あり。

そんな中、朝目覚めて生きていることを喜び、
絵を描きながら世界に向かって問い続けた。

生きていく為にあなたにとって “最も大切なこと” は何ですか?

While I paint,I keep asking the world,
“What is the most important thing in life?”

Parisにいた4

日常と狂気が行ったり来たりする毎日の中で

正気な時に見る景色の中にも色々な事が見えてくるものです。

例えば変わった事と変わらない事。

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左は現在の景色、右は5年前に描いたスケッチ。

相変わらずパリの光は透明な風とともに日常を照らしていた。

 

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左は現在の景色、右は8年前に描いたスケッチ。

やっぱりパリって素敵よね!っていうような趣ある(ボロい)アパートだった所は

やっぱり は幻想であることを突きつけられたような小洒落たアパートになっていた。

 

相変わらず絵を描きにきた1人の東洋人に、近所にいる人達

(フランス人、トルコ人、ドイツ人など)は相変わらず優しくフレンドリーで

たくさんコミュニケーションの場を与えてくれた。

 

言葉が通じても通じなくてもいけすかねぇやつはたくさんいるし、

どこへ行っても学生供はまとまるとウルセェ〜しアジア人が欧米へ行けば時々差別的な

扱いだってされるけれど、

それでもいい奴は世界中にいることを直に感じられる環境はとても素晴らしい事だと思う。

 

 

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一人で異国へ来て、出来る事とするべき事を問い直す。

その時のメモがこれだ。

世界平和について全神経を注いで考える。
出来ること ではなく するべきこと をだ。
それは全てを否定する程の場所から始まる。
自分にとって、絵を描くことすら危ぶまれる所かららの出発は存在の意義を
問うことを強いられる。
頭に渦巻く自問自答に相対することは狂気と紙一重だ。
芸術として物を創り出す上での定義の一つとして 問いかける という
言葉を導き出す。
生きるために必要なことは何か?
なるべく気付かないふりをして死に向かう途中で、この問いかけは
強烈に響く。

 

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パリにいようと日本にいようと、アトリエが4倍くらいの広さになって絵を描く環境が

抜群に良くなったところで、抜群に良い絵が描けるとは限らないので、

ここは1から構築し直す所です。

教えに行くことも習いに行くことも雑用もなく、

100%制作に時間を使うということと、新しい環境に身をおいているということの中で

絵を描く理由を掘り下げていくと、あっという間に自身の存在理由を問いただす

所まで行ってしまうので、これはいつもの事ながら大変な事なのです。

否定的な言葉を並べつくし、絵描きが絵を描くことを取り上げられる所から

スタートし、カードを1枚ずつめくるように肯定的な答えを見つけだしていく様なもの。

どうなる事か全く予想が付かない所から数点を描き出し、この先どうなって行くのかを

みつけようとしている所です。

持ち物は相変わらずモノトーンだし、夜のパリも煌びやかなモノトーンだし、

絵だけがたくさんの色を含んで光を放つようになれば良いのですが。

 

 

 

 

 

 

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8月の終わり頃から1カ月、パリの南の端っこのモンルージュというところ

で制作していました。

今回で3年振り5回目のパリ滞在はなんとなく慣れてはいたけれど、

100%制作に向かう日々というのは中々大変ではありました。

少しづつ整理して書こうと思いますが、1ヶ月前はこんな状態からの始まりでした。

 

 

 



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