個展が終わり、来てくれた方々にお礼もままならないまま1週間が過ぎてしまった。
遅ればせながら、足を運んでくださった皆様、ありがとうございました。
この1週間は、
制作から展覧会へ、という中で乱高下した気持ちをおさめるのに費やしました。
先ずは 行き場のない怒りを撒き散らすのか受けて鎮めるのか。
前者は子供っぽいし、後者は綺麗すぎる。
そんなことを思いつつ、
全力で挑んだ と思うが、思う様な結果でなかったことを
受け止め、砕いて次の力へ変えなければいけない。
そう思う様心の整備をし、耐え鎮めることは今後の人格形成にとって、
そして絵にとって少なからず影響するのだろう。
そうやって、歩いているだけで気持ちにかすり傷を負うようなところで
新しい絵を描いていくんだと思う。 (6/18絵描きノートより抜粋)
得意としているものをしばらく棄てようと思い至る。
それ以外に、これ以上必死になる手立てが浮かばない。
(6/21絵描きノートより抜粋)
次の絵はその1歩目になるってことだ。
真っ白なキャンバスはそれだけで美しいけれど、
それだけじゃ物足りないぜ。
展覧会の会期も半分を過ぎた。
授業のない日は初めから終わりまで、出来るだけ見に来てくれる
方をお出迎えしたいと画廊へ出かけている。
数年ぶりに会ったり、よく会う友人と会ったり、初めて話しをする人だったり、
多くの人達との出会いがある日々だけれども、
不思議な出会い だと思う事がいくつもある。
描いた絵が海を超えて壁にかかる事になったり、
かつて描いた絵の隣に行くことになったり、
描いた絵がきっかけで再会したり。
そして、今日は嬉しい再会がいくつもあり、
その中での会話は心を満たしてくれた。
絵を見に来たのははじめてだけれど、実物を見てとても良かった。
夢を追い続けている生き方が互いに伝わった。
そして、パリに住んでいて学生時代は毎日この道を歩いていた
というフランス人が、どう見てもパリの景色に見える、と。
見た目を描く人は沢山いるけれど、日本とは文化も違うのにフランスの町の
その空気を描けるのはとても良い!と言ってくれた。
これは絵描き冥利に尽きる。
とてもとてもとても嬉しい言葉だった。
ずっと心の中に持ち続けている リアル ってこういう事だったから。
これでまた絵が描ける。
そう思った。
ありがとう!