上大岡の京急百貨店での展示会が開催されて
今年で5回めの日動画廊洋画名品展です。
初回から毎年参加させて頂き、今年も8号2点を出品致します。
京浜急行電鉄は住んでいる所の最寄りの駅でもあり、沿線の場所で教えたりもしているので
馴染み深いところなのです。
そんな訳で、電車に乗っていると中吊り広告を良く目にしますが、
名前も出ていてびっくりしたりします(笑)
初めてと言う訳ではないのですが、今年も出ているとは・・・つい写真撮ってしまいました。
物故作家の超名作、現存作家の力作が無料で見られる良い機会ですので
是非お出かけ下さい。
これは今週描いた横50cm程の水彩画だ。
川縁に放置され、風にさらされた舟の絵だが、同時にある男の肖像でもある。
彼はこの近くの施設で病の中を漂っている。それを見舞った帰りに見た景色だ。
この絵の中に虚しさ、口惜しさ、悲哀、衰態 を見るだろう。
しかしまた 生命力、誇り、厳格さの中で舟は未だ力強い生気を残していることにも気付く。
忍び寄る黒い水と枯れた草は絵により深い意味を持たせ、水面(みなも)に映る空の青さは潔さと少しの悲しみを含んでいる。
こうして描き表すことで無情を受け入れ、そして彼の残した足跡、すなわち生き様が私に力を与えるのだ。
「冬の光 一陣の風」
不意に一陣の風が枯れ葉とコートの紐を踊らせ、
横に射す光は未だ空気が冷えている様子をあらわす。
技術はオリジナリティとはほど遠いが、
最近の絵の中で、最も意味のある絵の一つだと思える
水彩画を完成させた。
光と影 を 水と紙 で捉える
それがおれにはきっと合っている。