きがつけば

 

帰国して2週間、毎日下地を作ったり絵を仕上げたり、
しているのに・・・

もうお願いだから時間よ止まってくれ(笑)

いや、本当に止まったら釣りに行ってしまうかもナ・・・。

そんなことを言いつつ、今日も岡山のグループ展用に新しい絵を4点送ったりして、毎日瀬戸際!で描いている。

日本にいても外国にいても
気がつけば
毎日絵を描き続ける日々を過ごしている。

やっとだ、
これからだ

Restart

 

あっという間に1週間が過ぎ、気付けば新たに和紙を貼り、下色を付け始めたキャンバスが絵描き部屋に散らばっている。

パリの乾いた風に比べたら、この湿度は本当に参るけれど、3日もいれば慣れてくるもので。
気持ちはすっかり秋に向き始め、さらにその先へと続く。

この1ヵ月の間、たくさんの事を考えた。
そして一つの答えがでた。
これからまたやっていけそうな気がする。

そしてまた、おれの大好きな花が咲く季節になった。

JAPON

 

帰ってきた~、ジメジメの日本へ(笑)

初のパリ展は満足のいく展示になり、しかも始まってまもなく2点売れてちょっとホッとした。

で、今朝は完璧大寝坊(笑)
授業にはギリギリ間に合ったけれど、昨晩は久しぶりに会う友人達と想定外の大ブレイクになり・・・楽しかったな。

明日からまたやることは山積みだ。

パリで取材してきたことを整理して、温めいていたイメージをまとめて、渡欧前に準備していたキャンバスもそろっているし、9月まで突っ走るゾ。

写真は「お子様ランチ」改め「星の王子様」
本当のタイトルは「夜の訪れ」 90×90㎝ mixedmedia on canvas 2011

PARIS

 

6月7日
昨日は朝からパリへ来て3枚目の水彩画を描く。
来たばかりの頃にスケッチしたアパルトマンの窓辺に射す光をモチーフにした絵なんだけれど、
完成間際に見直したらスケッチよりも勢いがないのが不満で更に描き加えた。

そして今日は時折雨がぱらつく空の下、ついに搬入。
業者が取りに来て積み込んだ後車に同乗、シャンゼリゼの画廊を目指す。

すべての絵を開けて配置を決め、飾りつけ。
最近画廊の人にやってもらってばかりだけれど、絵を掛け終わった時にその空間が絵の世界にぴったりと合う瞬間を見るのは本当に楽しい。
描くのに精一杯で客観的に観る余裕はなかったけれど、舞台に上がった絵をゆっくり観て思い描いていたイメージが現実になり、
パリで描いた4枚の絵もいい仕事ができたと思う。

夕方、フランスの美術評論家のLydia Harambourg(リディア ハーランバーグ)が絵を観に来てくれ、今月末の美術誌にコメントを載せてくれるらしい。

夜、画廊の方達とリディア夫妻と食事をして車で送ってもらう。
今晩は雷は鳴らず、明日は雨は降らない予定。

写真はリディアと。

PARIS

 

6月8日
重かった空も持ち直し、本日は ノクチューン(夜会)でシャンゼリゼの画廊エリアが皆22:00過ぎ
まで開いているので
午後街を散歩しながらゆっくり画廊へいく。

18:00を過ぎた頃から画廊めぐりをしている人たちがたくさんやってきては こんな感じがする とか テクニックはどうの とか
いろいろな話をして賑わってくる。
日本の方も大勢(なんと偶然にも昔の生徒がパリにすんでいて再会したり)もちろんヨシカワをはじめて見たフランス人も大勢やってきて、
皆口々に褒めてくれるけれど、特にフランス人は言葉が通じなくても皆、自分が観た感想 を熱く語ってくれる。
絵のテクニックの話ならばおれの幼児並の英語とへたくそなイタリア語も結構通じるし、写真を撮るのもそこそこにガンバってコミュニケイトした。
ヨシカワ を初めて見た日本人は、もちろん概ね好印象だったけれど、なにやらそこら中で ゴアイサツ に終始して絵についての話はしないで去っていく
のもいて全く苦笑いだったね。
フランス人なんか「アーティストは絵で話すし、おれにはそれがちゃんと伝わっているよ!」と言ってくれたのに。(英語でだけれど)

中身のない話は何語でしたってGLOBALなんて言えないし、伝えたいことは声でなくても伝わる。
会った事のないアーティストやアスリートからだって多大な影響を受けているのだから。

夜は画廊の人達を含めフランス人の関係者15人くらいで打ち上げ、1ヶ月間のパリ滞在のクライマックスを迎える。
だって初日に大きな絵が1点売れたからね。

PARIS

 

6月5日 曇りのち晴れ
明け方まで雨が降り続いた模様。
遊ぶ気満々だったのに、パリへきて初の重たい空のおかげか気分も盛り上がらず・・・
そう、日本へ帰ったら3ヶ月間、思考が強制終了するくらいハードなスケジュールが待っているから、秋の個展用にパリで水彩画を描こうと
思っていたのになかなか踏み切れず、1枚しか出来ていなくて困っていたんだ。

朝食を終えた後、もうずっと前に取材してあったメリーゴーラウンドをモチーフに水彩画を描き始める。
描き始めたら遊ぶ気なんかどこかへ行ってしまい格闘すること数時間、
結構苦戦したけれど初めの1枚にしてはなかなかいい出来になったと思う。

そう言えば、MERRY GO ROUND の MERRY が女の子の名前だと思っていた頃(最近)
白馬にのってぐるぐる回るのが女の子の夢ならば、男の子用のバイクがぐるぐる回る JOHNNY GO ROUND と言うのを作ろう!
と思っていたっけ。
女の子の名前はMARYだった・・・(笑)

そんなこと言って気がつけば来週帰国、パリの行きたかった所へは数か所を残して大体行ったけれど、スケッチブックを放り出して遊びまわるか、
しばらくは訪れないであろうこの贅沢な環境で絵を描きまくるか・・・あー悩ましい。

夜10時を過ぎた頃から風が強くなり始め、激しく稲光と雷鳴、そして豪雨。

それにしても物凄い!窓が割れるんじゃないかってくらいの音で打ちつける雨と絶えず光り続ける稲妻は更に迫力満点。
今日の午後から雲の形が変わったことに気がついた。

パリにもうすぐ夏が来る。

ヤバイ、今夜のは格別だ!はっきりいっておっかない・・・!!
かつてのジオン公国の新型モビルスーツを駆るランバ・ラル大尉率いる艦隊がビビるのもうなずける。
「うろたえるな、これが地球の雷というものだ!」

「自分一人の力で勝ったと思うなよ!モビルスーツの性能のおかげだと言うことを忘れるな!」
「負け惜しみを・・・!」

あー帰ったらガンダム観ようっと。

 

 

PARIS

 

6月4日 晴れのち雷雨
今週2度目の蚤の市へ行く。
相変わらず夏のような日差しの中、相変わらず胡散臭い物売りたちの列を抜けて(某弟曰くおれの恰好も胡散臭いらしいが)
目当てのエリアへ。
個人的にとても興味のある店があって、入って色々と見ていたら店主が話しかけてきて・・・
細かいいきさつはさておき、
アントニオと名乗るその店主がシチリア生まれだと知り(イタリア人じゃない、シチリア人だっ・・・と)お前はイタリア語話せるからまけてやる
とか何とかで、パリとは全く関係ないけれど何となく目当てにしていたすごくイイものを手に入れた。
それから別の露店でまた目当てにしていたイイものを買い、充実した1日を過ごす。

夜、珍しく雲行きが怪しくなり始めたと思ったら稲光と共に雷鳴。
生まれの栃木では初夏から毎夕必ず雷が鳴り響くほどだったから驚きはしないけれど、
・・・一見何の変哲もない古い屋敷・・・のシルエット越しに光る空は迫力満点。

今週は、今年に入って初めてというくらい精神的にリラックスした数日を過ごし、週明けにはパリの美術評論家
に会って食事をする予定もあるから明日の日曜日までは遊ぼう。

 

 

 

PARIS

 

今回のパリでの個展では、いつもよりモチーフの方向性を絞ってみたり、色使いも少し変えてみたりしている。
副題に-SCINTILLEMENTS-とつけてあり、光がきらめく様を詩的に表現する言葉なんだとか。
そんな風に、それぞれのタイトルにも仏題がついていて、そのうちのひとつに
La Fin Sans Fin(ラ ファン ソン ファン)
と言うのがあってすごく気に入った。
耳に心地よい音と、その意味は 終わりなき終わり。

日本にいるときよりも絵の内容や なぜそうなのか ということを掘り下げて言葉にする場面も多く、
的確な表現を見つけるのが難しい反面、絵の中イメージを言葉で引き出すのはとても面白い。

1週間後に控えた初日を楽しみにしつつ、スケッチや水彩画を描く準備をしなければ。

そして昨日、ストックホルムに住む弟夫婦が休暇で滞在中のロンドンから日帰りでパリへきた。
ユーロスターの着く駅から近いので、ちょうど行こうと思っていたモンマルトルへ行き、夏のような日差しの中を歩き、
トラディショナルなカフェランチも旨く、午後には画廊へ行って絵を見せてからセーヌ川沿いをまた散歩、
観光スポット目白押しの一日だった。
夕方、これもまた勧められて行こうと思っていたサン・ミッシェルにある有名な(?)中華料理店で海老ワンタンヌードルを食べ、(海老ワンタンgood job!)
アテンドしたというよりは自分が行きたい所へ連れて行った・・・という感じだったけれど休日らしい1日で楽しかったな。

 

 



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