反逆のパンク・ロック

20年くらい前にそんな映画があった。

当時はそれこそ反逆街道まっしぐら!(笑)

肩まで伸ばした金髪に背中全面刺の付いたライダース、14穴Dr.マーチンにメッタ斬りのブラックジーンズ

が自己主張スタイルだったころ。

色々な感情は時に力に替わるけれど、それがおれにとっての 怒り であり 主張 であった。

主張する確固たるものがないうちは とりあえずぶっ壊す(笑) という短絡的路線を行くわけだけれど、

いつまでもそれじゃぁあまりにカッコ悪い。

あるロックミュージシャンのセリフ 「おれは変わるのが怖いんだ。この20年怒りを原動力に1億枚も売ったのに、どうなっちまう・・・」

要するに、信じているものを持ってさえいれば、それが何であろうと前に進む力になる。

 

先週誕生日を迎え、ふと考える。

昨年暮れ、酔っ払った勢いで心に立てた誓い(笑)があるとする。

そろそろ半分になろうとする1年の中で今、その途中に立っているか?

相変わらず言い訳が先に出てこないかぃ?

おれが絵を描く原動力は、ガキの頃からの憧れ と 20年前からの怒り に支えられている。

 

また別の日、Palais  de Tokyo(パレ・ド・トーキョー)という美術館に行った。

この10年ばかり、コンテンポラリーアートの展示スペースになっている場所なんだけれど、

アートを「バカにすんなよ」っていうのが混じっていた。

コンテンポラリーに限らず、その手のはそこら中にあって、言うまでもないけれど

いいモノ はジャンルなんか関係なく何だっていいんだ。

で、そいつら(作っている奴もキュレーターも)に対してのアンチテーゼとしてやり始めたのがこれ↓

使用済みのパリのメトロのチケットで紙工作(他多数)。

このレヴェルをなんだかんだ理論武装して美術館で金を取るってのが気に入らねぇ(笑)

だからそれなりの必然性とテクニックを使って シャレ でやってやる。そのかわりこだわりポイントは満載だぜ。

 

1日10時間も描きながら、頭の中にでてきた 反逆 の力。

今週は最終コーナー立ち上がり、殆ど無名のシガナイ絵描きの信じる アートの力を見せてやる。

 

 

 

 

 

表紙、始めました。

 

5月23日平凡社より、全国書店にて絶賛発売中!

 

 

 

Time trip

 

いまから150年も前のこと、パリの画家たちはキャンバスを屋外へ持ち出し

青い空や風の吹く水辺、時に雪景色やそれらに射す光を捉え始めた。

刻々と変化する影の向きや濃さを、絵の具に交じる太陽の光、風の運ぶ匂い鳥や自然の織りなす音を

聞きながら素早く描き止めるのは刺激的だったに違いない。

絵描きに限らず、生誕150年を迎えるらしいクロード・ドビュッシー等は音楽にその動きを求める活動をした。

 

上の写真は、かつてクロード・モネやオーギュスト・ルノアールがカフェと舟を描いた場所。

モネがジヴェルニーに庭を作ったのは43歳(どっかにまだ無名の頃だと書いてあったがホントかね)だそうで、

当時今のおれがそこにいたら、

「おいモネくん、見てくれたまえ!光の点を描くと景色が浮かび上がるぞ」

「やぁリョウ、もっと自由に筆を動かしたまえ!」

「さぁそろそろ食事にするとしよう ・・・」

なんつってワインを傾けたりしながら次に描く絵の話をしたに違いない。

 

 

そんな想像をしながら1日中点々点々・・・

 

 

「ドビュッシーさん、その曲はゆっくり弾くとより美しいネ」

「君の聴いているのROCKとかいうのは・・・音楽か!?」

なんつってな。

 

 

 

 

 

 

発売間近!

事の始まりは2009年春、有楽町の国際フォーラムで開かれた

アートフェア東京 に参加した際に絵を見て下さり、その半年後、

日動画廊での個展に足を運んでくださった平凡社のS氏から、

「この絵を小説の装丁に使いたい」とのお話をいただき・・・

それから「メモリー・ラボへようこそ」「つばき、時跳び」に続き3度目となる

 

2012 5・23発売予定 梶尾真治 さんの新作 「ダブルトーン」

http://webheibon.jp/doubletone/

の装丁に -日々 風 色- 2009 F100が決定!

こういうの、すごく嬉しいね。

 

休日の豊かなひとときに、旅のお供に みなさん1冊いかがでしょう?

 

 

取材と制作、パリの日々

 

5月に入って何をしていたかと言えば、あまり良いとはいえない空のゴキゲンを

うかがいつつ、いろいろなところへ取材に出かけ(というか連れて行ってもらい)

コラボレーション作品の打ち合わせをしたり、新しい絵の制作にとりかかったり。

 

日曜日には大統領選があって、背の小さいサルコジさんから、ほんの少しだけ

大きい(といっても小さい)オランドさんに変わったり、その日は夕方から夜中まで

街なかでは大騒ぎだったねぇ。

おれはアトリエに帰って、よく映らないテレビを付けて観ていたわけだけれど。

 

もうパリへきてから1ヶ月が過ぎて、十分じゃないけれど取材もしつつ、絵を描く

毎日は充実しているけれど、実家のある益子は突然竜巻に襲われたりして・・・

幸い近しい人達への被害はなかったものの、それでも知り合いの方や近所では

壮絶な爪あとが残されたそうで、被害がなかったのは単純に運が良かったから、

そう言うしかないような状況みたいだ。

そんな中、こちらで知り合った方たちと食事をしたり、日本から手紙が届いたり♪

 

 

↑ちょこっと写っている、2度目のナイトクラブへ招待されたり♪ルブタンとの共演!

一昨日はフランスで言う所の第2次世界大戦休戦記念日でパレードがあったり

 

 

日が暮れ始める時間(20:00過ぎ↑)でも街は人の活気に溢れ、どれが日常で

どれが遠い話でどれが近い話なんだかさっぱりわからない(笑)って日々だな。

相変わらずフランス語はさっぱりわからない(メニューくらいは少し読めるかな)

けれど、伝わることはなぜか伝わる(笑)、買い物も慣れちゃったから概ね快適!

 

とか言って、展覧会の期日は確実に迫って来ているんだよね!制作頑張ろう!

 

 

 

 



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