パリでの個展を終え、新たな展開を模索中。
この1年は自分の作り上げて来たスタイルから抜け出すべく
新たな世界観を求めて挑戦して来た。
結果、思っていた様に受け容れられたり、受け容れられなかったり
したわけだけれども、とても充実した期間だった様に感じている。
そして新たに描き出した絵には、これまでのスタイルに加え、
これまであえて捨ててきた 写実的要素 を少しだけ復活することにした。
その効果として、空間の層が増え、より複雑な奥行きが見える事を
目指してのことなのだ。
常に どうすれば絵がもっと良くなるか という事しか考えていないが、
なんか バラエティーがないとつまらない という様な事を言う向きも
あって、そんなことに興味は無いが、
ならばこれまで描き続けながら思い描いていた世界観を作って
目に物見せてやろうと意気込んでいるこの頃なのだ。
8月1日〜7日まで、上大岡のひまわりの郷ギャラリーで
吉川龍水彩画同好会の展示会が行われています。
この同好会は今から11年前に横浜市金沢区の主催となる
60歳以上を対象とした 初めての水彩画 教室に端を発する。
今回は木曜日の3クラス合同展として総数47点の展示に
なりましたが、この10年を振り返り、それぞれの思いが
絵に込められた素晴らしい展示になったと思います。
10:00〜17:00
最終日は13:30までとなります。
是非、絵から感じられる想いをご覧くださいませ。
父親がこの世を去って丸2年が経つ。
生前、陶芸作家を生業としていた彼の昔話を思い出した。
最初の子供である私がまだ生まれる前、
日々我が道の追求に集中するあまり
生活費が底を突き、何かの時の為に と蓄えてあった金をやり繰り
していた妻(私の母親)から、
「もうお金がありません、研究はいいけれど少しは使える(売れる)もの
の制作にも気を向けてもらわないと」
と言われて初めて状況に気付くという様なこともあったと。
当人に聞いたところ
「そういえばよく飯がでてくるなぁと思ってたんだ」
こんな話を笑いながらしている父を見て
「母すごい、とーちゃんしょーがないやつだな」
などと思ったものだが、
まんま同じ道を歩いていることにはたと気付いた(笑)
とは言え、私の妻は「絵が売れないと困る」とか「お金が心配」だとか
は一切言わないでくれているのでストレスは皆無ですが(笑)
うーむ、それにしても使える絵ってなんだろうか?
私には特別なものが見えている訳ではない。
きっとそういうアーティストもいる事だろうが、
どちらにしろ信じる なにか を元に制作をしている。
その なにか のレンジはとても広い。
それを受け取る側のレンジもとても広い。
興味のない人にとっては何も響かないし、時には害になる
ことすらある。
それがどうした?
そう言ってしまえば身も蓋もないけれど
一見して大して意味があるとは思えないようなことの中から
意味のありそうなことを拾い集めて作品を作るというのも
視点の一つだと思っている。
使えるものと使えないもの
果たして次の絵がひとつの答えを見せてくれるかもしれない。
6月5日にパリのNICHIDOでVernissageを迎え、
なんとその日に限って
朝から大雨が続く最低なコンディションだったのだが、
それでも多くの人たちが集まってくれた。
フランス語がおぼつかない私に
「作家は君か、素晴らしい展示だよ」とか
「英語でいいから話ができるか?」とか
その他ジェスチャーででも 良かった と伝えてくれようとする
姿勢は嬉しかったし、拙いながら英語での会話では
テクニックを見るのは当たり前のことだけれど、その絵の前に立って
何が伝わってくるか が大事だとおもう。
そしてあなたの絵からはそれがたくさん伝わってくる と言ってくれた
のは嬉しいひと時だった。
勿論個展の初日というのは晴れ舞台のようなものだし、
制作してきたことが客観的に見える場ではあるのだけれど、
その場に居ながら次に何をするべきか、どうすればもっと良くなるか を
常に考えているのだ。