こんな小さな水溜りも・・・
絶好の撮影ポイントに!
予想外の青空に気を良くしつつ小岩井農場を後にし
盛岡市内へ。
現地スタッフお薦めの街中から岩手山を臨む景色を
探すも山頂に重ーく垂れ込めた雲が退かず断念。
商業施設の屋上からの眺めも山頂は見えず。
火の鳥 のような雲は面白かったけれど・・・。
数時間後、現地スタッフとの約束に向かう
タクシーから何気なく窓の外を眺めていたら
なんといつの間にか雲が切れて素晴らしいシルエットが!
慌てて車を降り走って引き返して見たのがこの景色。
強運というかなんというか。
お世話になるギャラリーの方をお待たせしながらも
良い景色に出会いサイコーな気分で地元の居酒屋さんへ。
季節の魚は元より美味しい料理と酒は昼間の
良い予感をそのままに、展覧会へ向けての決起集会と
なりました。
あまり記憶になかった ホヤ を食べてみたのですが、
素晴らしいコンディションでとても美味でした!
同席のお二人にはイマイチだったようで、
ほぼ1人で頂きました(笑)。
翌日は奥入瀬渓流を目指しますが、
天気予報は雨。。。
どうなりますか。
絵になりそうな景色や事柄はどこにいても突然に
出会い心動かされる事がよくあるので、
改めて取材の旅に出向くことはそう多くはない
のだけれど、昨年より縁あってこの秋に個展をする予定
になっている岩手県は盛岡へギャラリースタッフK氏と
2人で向かった。
着いたらまずは昼食ということで地元人推薦、人気の
中華そば たかみ屋でチャーシューワンタン麺!
元は蕎麦屋だったんじゃないかな?ってな出で立ち、
濃厚ながらすっきりとした口当たりの醤油味スープ
にコシのしっかり残った細縮れ麺は一口で「当たり」
だと確信。
肉厚トロトロのチャーシューに具のしっかりした
ワンタンが10個も入った大満足ラーメン(笑)だった。
これですっかり気を良くし、旅の友!ボルサリーノ
とスケッチ道具を持って小岩井農場へ。
のちにもれなく濃厚ソフトクリームを戴くのだが、
私の絵の題材にするにはあまりにもデートスポット的
アミューズメントパークナイズドな景観、、、。
しかし向かいに並んだ趣のある建物群が良い予感!
そこは
今も現役で稼働している乳牛を育て世話をしている牛舎
は重要文化財として保存されており、その使い込まれた
味とリアリティを捉えたいと持参した水彩でスケッチ。
予報を覆す好天に恵まれのんびりとした空気の中で描き、
K氏によるアー写撮影(笑)も無事完了。
パート2(そのうち)へ続く。
ある日画廊の担当の方から1本の電話が入った。
夏の企画展のための制作依頼だったのだが、そのテーマが「犬と猫」。
よく扱うテーマではないけれど子供の頃から沢山の動物と暮らして
きたから犬も猫も好きだし、ここ数年は猫を飼っているので
「じゃあ猫かな」と伝えたところ「出来れば犬を」
「・・・」
幼少期、家の近所には農家と兼業の猟師が居り、鉄の折に入れられた
猟犬が沢山いたことを思い出す。
私が動物を描くのは 生命へのリスペクト と
厳しい自然の中で生きる姿の美しさ を表したいから、
ということも相まってポインターと言う狩猟犬を描くことにした。
彼らは主人が撃った獲物の位置(ポイント)を素早く察知し
その場へ到達すると独特の姿勢で教えると言う役割を担っている。
殆ど初めて描く犬種だったけれど、
胸から前足の発達した筋肉、無駄を削ぎ落とした身体つきは美しい。
人間が猟の助手として連れて行くので本来であれば首輪を着けている筈
なのだが、最後まで迷った挙句どうしても描き入れる事が出来なかった。
自然の景色の中で風の匂いを嗅ぎ取る野性味溢れる堂々とした姿を
つづく。
今月21日まで開催の夏の会展に出品している4点の内の1つ
10号F「木漏れ日の食卓」という絵を描くきっかけとなったのが
この4号の水彩画 「 Le jardin de Valérie et Alain」
数年前個展の為の制作でパリに滞在中、郊外にある友人夫婦の家
に招かれた時のこと、
決して大きくはないけれど丁寧に手入れされた庭や家からは
とても心豊かな生活をしている様子が伝わってきて、
こんな暮らしが出来たらいいなと思ったのだった。
家に着くと飼っている小鳥の声と草花に包まれた庭があり、
そこにあるテーブルにはクロスがかけられていて手土産に
と買っていった赤いバラの花を飾ってくれた。
そして持っていった赤ワインを手渡すと数種類のチーズを出してきて
つまみながら「今年はここになんとかの花を植えたのよ」とか
「制作の調子はどうだい?」とか話しながら始まったランチタイムは
日が暮れるまで続くことになるのだった。
この絵の制作についてはまだ続きがあるのだけれど
また改めて書くことにして、この穏やかな光に包まれた景色の
余韻を楽しもうと思う。