写実絵画はLOVE SONG

ここしばらく、写実絵画が改めて注目されている様で、
専門でコレクションしている美術館もあって、
写真みたい!と言われたりする可哀想な一面もあるけれど
本物みたい!って言われるのはまぁ良いんじゃないかなと思う。

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学生時代には写実をやっていた↑事もあるけれど、
おれの場合は 自分が本当に描くべきものが見つかるまでに
腕を落とさないため だった。

 

目で見える解りやすさと、大昔から現在まで、
意味は変れど物が存在する限りずっと続くであろう
身近なテーマは 音楽で言ったらラブソングみたいだな
なんて思った。

 

君はそこにいるだけで美しい。とか
光が射した瞬間にいつもとは違って見えたんだ。とか・・・。

 

嫌いじゃないし時々良い絵もあるけどね。上手いじゃなくて良い絵ね。

 

何故そう思ったかっていうと、例えば、
道端に落ちているタバコの吸い殻が目についた。あぁ、オレみてぇだな・・・とか

いい年して金も無けりゃ職もない。
生きてる価値があるかどーかも怪しいモンだけど、
だけどオレには夢があるぜ なんつって開き直ったり。

 

ネガティヴだったり悲のオーラに満ちている事だったりを
どん底から眺めて出来るだけ前向きに吐き出すのがROCKだ
と思うから。

 

おれの描く絵は、日々の喜怒哀楽の比率にも似ている。
綺麗で心安らぐ、とか 喜びに満ちている、とか
そんなに多くないでしょ。
同じくらい傷ついたり怒ったり悲しんだりするでしょ。

 

喜びには悲しみを潜ませ、暗さの中に光を潜ませ、
前向きに表すとこんな絵になる訳で、
そこにアイデンティティをミックスさせると
これまで描いて来た数百の絵もしっくりくる。
仮におれの絵を見て 写真みたい なーんて言ってくれでもしたら、
どう言っていいのか分かんなかったのね と思って笑顔で ありがとね って
言うけどね。
いや良いんだけど(笑)、
見た事ないけど知ってる気がする!って空気を描いているんで、
自分の心の中とか記憶の中とかに重ねて好きに見て頂戴。

 

この前 あなたの絵から音を感じました って言ってくれた方があって、
その絵、買った方がいいんじゃない?って言っときました(笑)
嬉しかったです。

 

おしまい。

 

 

 

 

 



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