今月23日に終了した生まれ故郷での展示には父親とのエピソードを
含んだ展示コーナーを設けて頂きました。
父がこの世を去って8年、病気療養中の彼を見舞った帰りに見た
打ち上げられたボート。
子供の頃からの記憶と、この世との関わりを少しづつ手放して行くような彼の姿
がこのボートと重なって見え、絵かきの端くれとして残しておかなければと
思い描いたものです。
水彩画(上)とキャンバスにアクリル絵の具で描いた20号(下)
その下の陶板の一枚は、父が今の私と同い年の時に同じ場所を描いたもの。
そして会期中在廊した日が彼の誕生日でもあり
こうして見ると数奇な運命にも見えますが、「そんなのただの偶然だろうよ」
と苦笑いしていたことでしょう。